コブラの現代版として企画された初代ヴァイパー(SR1、SRⅡ)。ダッジブランドのフラッグシップモデルとして人気を博し、91年のデビューからなんと11年間にもおよぶロングセラーモデルとなりました。
2002年に初のフルモデルチェンジを敢行。クライスラーの高性能車部門であるSRT(ストリート&レーシング・テクノロジー)主導でその開発は行なわれ、スタイリングを担当したのは日本人デザイナーの鹿戸治氏でした。
初代にはRT/10(ロードスター)とGTS(クーペ)という二種類のネーミングが存在しましたが、第二世代ではヴァイパーSRT-10という名前に統一。まずはロードスターからデビューし、三年後にクーペも追加されています。
大きく変わったデザインのほかに第二世代で注目しておきたいのは、8.3リットルまでスープアップされたV10エンジンです。最高出力はついに500PSの大台を超え、最高速も300km/h超と、正にアメリカンスーパーカーの代表格となりました。
ツウが型式名のZB1で呼ぶ第二世代ヴァイパーはその後、8.4リットルで600馬力超にまでチューンされたV10エンジンを搭載するZBⅡへとマイナーチェンジ。さらに2012年には最後の進化を遂げ、第三世代のその名も“SRTヴァイパー”(VX1)へと発展するのです。
第一世代はダイムラークライスラー日本によって日本市場へ正規輸入されていましたが、第二世代以降は正規に入ってくることはなく、流通する個体は全て並行輸入車となります。
西川淳の、この個体ここに注目! |
珍しい第二世代のなかでも、わずかに200台のみが生産されたという“マンバエディション”のSRT-10ロードスターです。2004年12月に生産されたZB1で2005年式となります。
マンバエディションの特徴は、ヴァイパーとしては非常に珍しく、インテリアに“色”が入っていること。ブラックを基本として鮮やかなレッドレザーとレッドステッチを組み合わせたインテリアが特徴です。当時はオプションで2500〜3000ドルの装備でした。本個体には室内に111/200というマンバエディション専用ステッカーが貼られています。
恐ろしく長いノーズから容易に想像される通り、大きなV10エンジンはフロントミッドにきっちりと収まっていて、意外にもハンドリングマシンとして楽しめます。ヴァイパーはモータースポーツの世界でも活躍していました。
ヴァイパーには2ペダルトランスミッションの選択肢がありません。全世代を通じて6速の3ペダルマニュアルミッションのみという硬派ぶり。8リットルを超えるエンジンをマニュアルで操る歓びは、何物にも代え難い経験となることでしょう。神経質なスーパーカーと違って、大トルクにものを言わせれば、ずぼらなドライブも可能です。
他に沢山のクルマをコレクションする現オーナーも、以前はよほど気に入っていたのかしゅっちゅう高速ドライブを楽しんだようで、ところどころに散見される“生傷”はオーナーを虜にしたパフォーマンスの証というわけです。
オーナーの厚意でガレーヂのまわりを軽くドライブさせてもらったところ、巨大なエンジンに股がって乗る感覚を久しぶりに味わい、興奮してしまいました。この手の大排気量モデルに新車で乗るチャンスなど未来永劫ないと思います。ユニークな経験という意味でも今が底値のヴァイパーを狙ってみてはいかがでしょうか。
<2020.08.31 追記> 修復歴あり、ということが判明しました(CARZY事務局 岡野)
年式 | 2005年 |
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初年度 | 2005年8月 |
排気量 | 8,270cc |
走行距離 | 32,000km |
ミッション | 6MT |
ハンドル | 左 |
カラー | シルバー |
シャーシーNo | 1B3JZ65Z05V501003 |
エンジンNo | |
車検 | 2019年(R1)9月 |
出品地域 | 北海道 |
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