ギブリという名前もまた、マセラティの伝統に則り“風”の名に由来するものです。ちなみにギブリとは、サハラ砂漠からリビア周辺の北アフリカに吹く乾燥した風のことで、イタリアではマセラティの他に空軍機の愛称としても使われています。ちなみに世界的に有名な日本のアニメスタジオである“ジブリ”もまた本来ギブリだったり(英名綴りが同じ)……。
それはさておき、マセラティギブリと聞いて思い出すカタチは人によって様々かも知れません。スーパーカーが大好きな人ならジウジアーロの代表作であるロングノーズ豪華な初代クーペを思い出すことでしょうし、最新モデルに詳しい方なら4ドアの現行型スポーツサルーンを思い浮かべることでしょう。
そして、ちょっとマニアックな方なら、この二代目ギブリかもしれません。ギブリⅡは80年代に登場したビトゥルボシリーズの後継モデルとして誕生しました。92年から98年にかけて造られた、2ドア4シーターのノッチバッククーペで、スタイリングをかのマルチェッロ・ガンディーニが手がけています。そういわれてみれば、フェンダーラインやフロントウィンドウまわりにその面影がありますね。ちなみにガンディーニはビトゥルボのリスタイリングから関わっています。
ビトゥルボと同様に、90度V6ツインターボ(=ビ・トゥルボです)を搭載。2.8リットル仕様とイタリア国内向けの2リットル仕様が設定され、それぞれにマニュアルトランスミッション(ZF5速もしくはゲトラグ6速)とオートマティック(4AT)が用意されました。
日本人好みの端正なスタイリングとコノリーレザー仕立ての豪華なインテリアとはウラハラに刺激的なパフォーマンスが楽しめるスポーツクーペとして、今なお根強い人気を誇っています。
西川淳の、この個体ここに注目! |
3ペダルマニュアルトランスミッション仕様の貴重なギブリⅡの登場です。96年式ということで、2.8リットルながら6速ゲトラグミッションが組み合わされています(95年式以前の2.8には5速ZFミッションが装備され、6速は2.0用でした)。豪華なGTクーペというイメージが強かったためか、日本市場ではオートマチックが好まれた結果、後期6MT仕様はたいへん貴重な個体だと思います。
走行距離は4万キロ。少ないとは言えませんが、多いというほどでもない。しっかり使われてきたという意味では、上々のコンディションであることを物語る距離数と言えなくもありません。
コンディションも、運転席シートが年式と距離相応にやれていることと、ドアパネルの汚れやダッシュボードのめくれが気になる程度で、内外装ともに年式にしては良好な状態を保っています。
落ち着いた濃紺のボディに、当時一世を風靡した明るいタンカラーのインテリアは、とてもマセラティらしいコーディネーションで、当時のクルマ好きの誰もが憧れたものでした。
90年代の香りを、内外装デザインと走りにたっぷりと残したガンディーニのスポーツクーペをぜひ、この機会にお試しになってはいかがでしょう。
年式 | 1996年 |
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初年度 | 1996年3月 |
排気量 | 2,790cc |
走行距離 | 40,000km |
ミッション | 6MT |
ハンドル | 左 |
カラー | 紺 |
シャーシーNo | ZAM336B00-00361248 |
エンジンNo | |
車検 | 2019年(H31)5月 |
出品地域 | 京都府 |
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