2014年にデビューしたウラカンは、ランボルギーニの “屋台骨”というべき量産ミッドシップスーパーカーです。それ以前の10年間に渡って都合1.4万台以上が生産されたヒット作、ガヤルドの後継モデルに当たります。
ランボルギーニの伝統に則ってスペイン語の名前(ハリケーンの意)、としましたが、もちろん、ガヤルドやアヴェンタドールと同様、伝説の闘牛名でもあります。
ガヤルドと同じコンセプト、つまりはV10をミッドに積む4WDのスーパーカー、ですが、ナカミは凄まじく進化しました。まずはエンジン。4WD用として610hpの5.2リットルV10を搭載しましたが、直噴+ポート噴射のデュアルインジェクションタイプとした点が注目されました。組み合わされるトランスミッションも、ランボルギーニ初のデュアルクラッチ(七段)です。
4WDシステムにはアヴェンタドールと同様の油圧多板制御のハルデックス。通常時は前3:後7の駆動力配分であるが、前に最大50%を振り分け可能とした。
さらに、新採用の技術はシャシーにも及んでいます。オプションながら、マグネティックライドコントロールと可変レシオパワーステアリングシステムをついに搭載。これら全てを新開発の電子プラットフォームで統合制御し、ドライブモード制御(=ストラーダ・スポーツ・コルサ)を使って、好みの“走行キャラ”を与えることも可能としました。専用チューニングの巨大なピレリタイヤの奥からは、標準でカーボンセラミックブレーキシステムが顔を覗かせています。
圧巻は、ボディコンストラクチャーです。アルミスペースフレーム骨格を基本としつつ、センタートンネルやフロアとシルの一部、リアバルクヘッド、BピラーをRTM成形のCFRP(炭素繊維強化樹脂)に置換した、ハイブリッド構造としました。これは、長年に渡ってアウディAGが研究開発を進めてきたもので、軽量化はもちろん、安全性の向上と剛性アップに大きく貢献しています。
2015年にはスパイダーを、2016年には後輪駆動のLP580-2(クーペ&スパイダー)を、そして2017年に高性能仕様のペルフォルマンテ、2018年にペルフォルマンテスパイダーと毎年ラインナップの充実を計ってきました。
現在では車名をウラカンクーペ&スパイダー(旧LP610-4)、ウラカンRWDクーペ&スパイダー(旧LP580-2)と、シンプルに呼ぶようになっています。
西川淳の、この個体ここに注目! |
ネロノクティス(ソリッド黒)のエクステリアに、インテリアもブラック(ブルーステッチ)という、派手な個体が多いウラカンにあって、硬派なコンフィギュレーションがかえって新鮮に映る一台です。
顔つきから判断できるように、これは2016年に追加された2WD(RWD)仕様のLP580-2のクーペで、理想的な前後重量配分と、後輪駆動によるニンブルなハンドリングが魅力。4WD仕様とはドライブフィールがまるで違います。いちど、サーキットでプロがドライブする4WDのあとをRWDで追走しましたが、速度域が高くなると同じラインではまったく走れないことがありました。基本に忠実で、正確なドライビングを求められるという点で、サーキットでも面白い存在です。
見た目には、フロントバンパーとリアバンパーのデザインで4WDと区別できます。逆にいうと、違いはそれぐらいのもの。低グレードな印象はまったくありません。 取材車両は17年後半の生産で、走行距離も5000キロとウラカンにしてはとても少なく、ナラシ運転が終わるか終わらないかという、ほとんど新車のようなコンディションですから、機関系には文句のつけようもありません。インテリアからは新車の香りが漂っています。
ノーズに小さなチッピングと擦りキズがあるほか、右フロントホイールにペイント剥げが見受けられますが、いずれも軽微なもので、修復は容易いですし、そのままでもさほど気にはならないでしょう。
年式 | 2017年 |
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初年度 | 2016年10月 |
排気量 | 5,204cc |
走行距離 | 5,000km |
ミッション | 7DSG |
ハンドル | 左 |
カラー | 赤 |
シャーシーNo | ZHWEC2ZF8HLA05578 |
エンジンNo | |
車検 | 2019年10月 |
出品地域 | 宮崎県 |
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