GEMBALLA(ゲンバラ)は、1981年にドイツ・シュトゥットガルト近郊の町レオンベルグで、Uwe Gemballa(ウーヴェ・ゲンバラ)によって設立されたチューニングメーカー。ゲンバラの名を一躍有名にしたのは、フラットノーズの930ターボをベースに作られた、AVALANCHE(アバランシェ)です。創業当時はインテリアやエクステリアのモディファイをメインに手がけており、エンジンはRUFなどから供給を受けていたといいます。
当初は911をはじめ、924や928の空力パーツの開発にも着手しました。その後、本格的なチューニングカーの製作にのりだします。1994年にはポルシェ911(タイプ993)をベースにツインターボエンジンを搭載したモデルを開発。2002年に登場した911GT3(タイプ996)をベースに600馬力を発揮する「GEMBALLA GTR 600-R」は、ニュルブルクリンク北コースを7分32秒でラップし、当時の市販車最速記録を樹立しました。
日本国内でもゲンバラの名は、バブル期の頃に広く知られるようになり、代理店も開設されコンプリートカーやエアロキットなどが販売されていました。その後、紆余曲折あって、2011年以降は国内の代理店は存在していないようです。
2010年に創業者のウーヴェ・ゲンバラが死去。その後は新たな資本家のもとで事業は継続されており、現在も創業の地でポルシェ911やカイエン、パナメーラなどをベースとしたコンプリートカーの製作を手掛けています。またゲンバラ初のオリジナルスーパースポーツカーをつくるプロジェクトがスタートしており、2020年にプロトタイプを公開し、2022年には生産を開始する予定とアナウンスされています。
藤野太一の、この個体ここに注目! |
この個体は、928S4をベースにエクステリアをゲンバラ仕様に仕立てられたもの。ボディサイドのエンブレムなど、ディティールまできれいに仕上げられています。インテリアは、黒基調のオリジナルの928そのままです。走行距離が約1.7万kmということもあり、非常に良好なコンディションを維持しています。後席などはほとんど使用感がみられません。機関系もオリジナルの928のままで、当時のカタログ値としては最高出力320PS、最大トルク43.9kgmを発揮する4957ccのV8エンジンを搭載、トランスミッションは4ATとなっています。
最初のオーナーが30年ほど長く大切にされてきたもののようです。現オーナーは、走行距離が少なく程度のいい928を探しているうちに、このゲンバラ仕様を見つけて入手したそうです。ただ所有車の数が多いため、あまり乗る機会もなく手放すことを決めたと話されていました。
ゲンバラ仕様というと、当時は少し過激なイメージがありましたが、約30年を経ていまあらためて眺めてみると、ワイドなリアフェンダーや二段になったリアウイングのデザイン処理など、まったく違和感がないことに驚きます。近年、あらためてその価値が見直されているポルシェ928ですが、これほどきれいな状態を保った車両に出会うことは、そうそうないかもしれません。
<2025.9.22 事務局追記>
2025年に、パワステオーバーホール、燃料ポンプ交換、燃料パイプ交換、電装系一式メンテナンス(オーナーさまよりご報告)
年式 | 1987年 |
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初年度 | 1987年12月 |
排気量 | 4,957cc |
走行距離 | 17,496km |
ミッション | 4AT |
ハンドル | 左 |
カラー | 赤 |
シャーシーNo | WPOZZZ92ZJS840276 |
エンジンNo | |
車検 | 2026年11月 |
出品地域 | 東京都 |
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