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映画のクルマに乗ろう!
words / Jun Nishikawa

映画に登場したクルマを愛車にしてみたい。。。
クルマ好きなら一度や二度、そんな気持ちになったことがあるはずだ。否、かえってクルマ好きじゃない方のほうが、映画の登場人物やストーリーを通して、特定のクルマに憧れを抱く、なんてことが多いのかも知れない。
今回、那須PSガレージで撮影取材したクルマの多くは、買えない、もしくは買ったとしてもベース車でそこから劇中車に仕立て上げるにはかなりの根気と予算が必要になってくるモデルだった。けれども、なかにはデロリアンのように、ベース車でも十分、マーティやドクの気分に浸れるクルマだってある。
もっとも、そのベース車両にしても、最近ではなかなか手に入らなくなってきた。デロリアンなどは一時期、それこそ200万円前後で買えたものだが、最近では出物があったとしても500万円前後になってしまう。
テレビドラマ“ナイトライダー”に登場するナイト2000のベース車であるポンティアックファイアーバードトランザムならもっと安く手に入る。けれども、そもそも程度良好なトランザムを発見することが難しい。第三世代のトランザムといえども、もう20 〜30年も前のモデルなのだ。
トランザムといえば、映画ではトランザム7000シリーズを思い出す。これに登場するトランザムはさらに古く、第二世代のイーグルマスクで、こちらはそろそろコレクターズアイテムになりつつあって、良品だと300万円以上と、けっこうな値段相場になっている。

映画のクルマといえば、世間一般的にはボンドカーが最も有名だ。そして、さすがに高いクルマが多い。一連のアストンマーティンシリーズ。最新のDBS は新車で3000万円以上するし、中古のヴァンキッシュでも1000万円はくだらない。クラシックモデルともなれば、数千万円から億レベルに到達するものも。なかでも2010年10月に行われたRMオークションでは、本物の劇中車64年式アストンマーティンDB5が260万ポンド!で落札されたのは有名だ。
筆者はいちど、その現物が走っている姿、そしていろんな秘密兵器を実際に動かす様子を、クウェートで見たことがある。あれには何とも言えないオーラがあって、興奮した。
日本車唯一のボンドカー、トヨタ2000GTも、この十年でおおばけしたクラシックカーだ。現在、3000万円前後。俳優唐沢寿明さんのオープン2000GTが有名。
もう少し、手が届く範囲でボンドカーを、というならば、ロータスエスプリがある。初代S1でも200万円前後から。手間はかかるが…。
エスプリといえば、プリティウーマンにも登場した。こちらはぐっと新しい世代で、それだけに見つけやすい。お値段も手頃で200万円くらいから。ちなみに、このエスプリ劇中車も日本に存在するらしい。
もっともっと身近な劇中車となると…たとえば、一連のタクシードライバーシリーズはどうだ?!プジョー406セダン後期モデルも、ランエボ4も100万円以内で楽勝だ。
ワイルドスピードシリーズを狙えば、話はもっとカンタンだろう。国産車がわんさかと出てくるし、新旧アメリカンも多い。スープラあたりならば、ちょうどストーリーにもかぶさって、ウデを磨くパートナーに最適。
最新作では、最初にハコスカが出てきたり、最後にケーニグセグが出てきたりと、もちろんその間にはてんこ盛りのスーパーカー、クラシックカー、スポーツカーのオンパレード!クルマ好きならばノックアウト確実だ。
やっぱり現実的なモデルよりも、夢のあるクルマの方が、ボクらのムービースターかも知れない。
そういう意味では、個人的にはこの2台にとどめを刺す。すなわち、“男と女”の初代マスタング、“イタリアンジョブ”のミウラ。どちらも、クルマはもちろん、クルマを使ったシーンがたまらなくセクシーで格好いい。必見である。
※記載されている内容は取材当時のものであり、一部現状とは内容が異なる場合があります。