ジネッタは1958年にウォークレット4兄弟によって設立された英国のロードカー&レースカーメーカーです。2005年に現在のオーナーであるローレンス・トムリンソンが傘下に収め、現在もルマン用プロトタイプのLMP3といった本格的レースカーをはじめ、近年人気が高まっているGT4カテゴリーに準拠するG55やG40といったスポーツカーを生産し続けています。
G15は、ジネッタにとって最大のヒット作といわれるものです。1968年から74年にかけて当初はキットカーとして販売され、のちに完成車も入手可能になったようで、およそ800台が販売されたといいます。
ボディ本体はグラスファイバー製。その中身は鋼管フレームのシャシーに、トライアンフ・へラルドのものを流用したサスペンションを組み合わせています。エンジンとトランスミッションはヒルマン・インプのもので、ベースは直列4気筒875ccに4速MTの組み合わせ、駆動方式はRR(リアエンジン・リアドライブ)となっています。
モデルサイクルの中で改良が重ねられており、1969年にMkⅡ、1970年にMkⅢへとマイナーチェンジしています。MkⅢでは、サイドのクォーターウインドウが大型化され、またドアハンドルの形状も変更されているようです。
藤野太一の、この個体ここに注目! |
もともとヒルクライム用のレースカーとしてカスタムされたモデルが1991年に日本に輸入されたそうです。現オーナーは数年前にヒストリックカーレースのサイドウェイトロフィに参加しようとこのクルマを入手したといいます。
約4年の歳月をかけてレストアを実施。入手時は紺色だったボディカラーを元色の白に戻し、エンジンをオーバーホールしてオーバーサイズのピストンを組みこんだことで排気量は980ccにアップ。スターターやウォーターポンプなどの補機類も合わせて新品にしたそうです。アルミニウム製のロールバーや、車高調整式サスペンションを装備。ドラム式だったリアブレーキもディスク式に変更し、4輪ディスクタイプになっています。
レストア期間中に本国に問い合わせ、この個体のヒストリーについても調査を行い、1973年1月18日に工場から出荷された、約800台中662番というほぼ最後期型のモデルということが判明したそうです。
レストア後、今年3月に登録したばかりで、ならし運転でおよそ900マイル(約1440km)ほどを走行したのみ。現オーナーは現在、別のクルマであるラリーイベントに参加しており、それがサイドウェイトロフィと日程が重なっているため、やむなく手放すことを決意されたそうです。現在、キルスイッチがついていないようで、それを装着すればすぐに参戦可能な状態といいます。
少しだけ試乗させていただきましたが、全長369cm、全幅148cmとコンパクトなボディに、車両重量はわずか580kg。これでRR駆動ですから、ならし運転中のためエンジン回転数はまだ制限されていましたが、軽快で楽しさが存分に伝わってきました。ヒストリックカーレースを始めたい人には、格好の1台かもしれません。
年式 | 1973年 |
---|---|
初年度 | 1991年3月 |
排気量 | 980cc |
走行距離 | |
ミッション | 4MT |
ハンドル | 右 |
カラー | 白 |
シャーシーNo | 150662 |
エンジンNo | |
車検 | 2021年3月 |
出品地域 | 東京都 |
CARZYはコレクタブルカーの個人間売買サービスです。掲載されている車両は売り主さまが所有されており、弊社の管理下にはありません。下記の注意事項をよくご理解の上でご覧くださいませ。