日本で初めて生まれたスポーツカーは何か。実際にスポーツカーのように操れたかどうかは別にして、1952年にデビューした英国車風のオープンカー、ダットサン・スポーツDC-3であるというのが定説です。その後ダットサンは4シーターのオープンカー・スポーツ1000を発表。アメリカ市場進出への本格的な足がかりとしました。
1960年に“フェアレデー”が登場します(このときはまだフェアレディとは言いませんでした)。型式名SPL212(後にマイナーチェンジでSPL213へ)のフェアレデー1200です。左ハンドルのみ、つまりは北米市場専売モデルでした(型式名のLは左ハンドル車であることを示しています)。
大衆車の性能が急激に進化しはじめた結果、スポーツカーはより高速で走ることを求められるようになります。ダットサンも矢継ぎ早に新型モデル・ダットサン1500(SPL310)を61年秋の東京モーターショーにおいてデビューさせました。型式名から推察できるように、310型ブルーバード&シルビアをベースとしたスポーツカーです。そして62年にはついに国内市場向けとしてフェアレディ1500(SP310)を投入。レースでも大活躍し、たちまち若者たちの憧れの存在となりました。
65年には排気量をアップしてパワーを引き上げたフェアレディ1600(SP311)へと進化。さらに国産車で初めて最高速度200km/hオーバーを実現したトップグレードのフェアレディ2000(SR311)が67年に追加されます。145psエンジンのもたらすパフォーマンスは当時の日本車のなかでも抜きん出たものでした。
SP310、SP311、SR311はその端正なスタイリングとチューンナップのしやすさで日本のみならずアメリカでも大人気を博し、1970年にその生産を終えるまでさまざまなモータースポーツシーンで活躍しています。
フェアレディ2000の後継モデルとして誕生したモデルが、世界が愛したスポーツカー・フェアレディZ(S30型)だったのです。
西川淳の、この個体ここに注目! |
乗って楽しむには最適なクラシック・ロードスターの登場です。フェアレディ2000、マニアがSR311もしくはエスアールと型式名で呼ぶ国産旧車の定番モデル。これからクラシックカーライフを始めたいという初心者にもオススメしたい一台です。
というのも、U20型エンジンを筆頭に機関系は絶好調でMTさえ問題なく操れるのであればまずは不安なく走らせることができそうだから、です。生産台数も多く、また得意とするショップも日本中にまだまだ健在ですから、メンテナンスや修理で悩むこともほとんどないでしょう。
なんといっても当時の日本で最高クラスの性能を誇ったスポーツカーです。今乗っても十分に楽しめます。英国製ライトウェイトスポーツカーにアメリカンテイストの走りを加えた日本車、といえばそのバランスの良さも想像していただけることでしょう。
しかもこの個体はSR311のデビュー年、1967年の7ヶ月間のみ生産されたマニア垂涎の価値ある“ローウィンドウ”モデルです。フロントスクリーンが低いため、オープン時のスタイリングが格好いい。この個体のようにハードルーフを取付けた状態でも車体が低く見えるため、バランスのいいスタイルが崩れません。残念ながら68年以降のハイウィンドウSR311では、トップを閉めると大きな帽子を被ったように見えてしまうのです。
リアのオーバーフェンダー化が唯一の大きな改造箇所で、それとて言われなければそういうものかと思ってしまえるほどマッチしています。フロントがオリジナルでもオーバーフェンダー風になっているからかもしれません。その他、アルミホイールやステアリングなどノンオリジナルのパーツもありますが、いずれも走りを意識したチューニングです。
がんがん乗って楽しむには最適の一台と言えるでしょう。
年式 | 1967年 |
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初年度 | |
排気量 | 1,982cc |
走行距離 | |
ミッション | 5MT |
ハンドル | 右 |
カラー | 赤 |
シャーシーNo | |
エンジンNo | |
車検 | |
出品地域 | 群馬県 |
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