日本において「スーパーカー」というカテゴリーを最初に確立したクルマ。それは、ランボルギーニカウンタック(ちなみにカウンタックと言っても海外ではまったく通じません。正式にはクンタッチ)でした。
大きなV12エンジンをドライバーの背後に縦置きにしたミドシップのスポーツカー。天才エンジニア、パオロ・スタンツァーニによる、パワートレーンのコペルニクス的転回配置(=通常は前からエンジン→ミッションとなるところをミッション→エンジンとした)が、奇才マルチェロ・ガンディーニによる、上方に跳ね上がるスウィングアップ(シザー)ドアと驚くほどに平べったいスタイリングという当時の常識を超えたデザインを生み出しました。
その独特なパワートレーン配置が生み出すスタイルは、カウンタックが登場した1974年以来、ランボルギーニの定番スタイルとして現在へ受け継がれています。カウンタック以降、ディアブロ、ムルシエラゴへと進化をはたし、キング・オブ・スーパーカーとして君臨し続けたのです。
ムルシエラゴの最終車両(4099台目)がラインオフしたのは2010年末のこと。翌2011年2月には新フラッグシップモデル、アヴェンタドールLP700-4の生産が始まりました。エンジン縦置き(LP)、700馬力の4WDモデル、が車名の意味するところです。もちろんアヴェンタドールという名前もまた、ランボルギーニの伝統に則り、闘牛の名に由来するものでした。
完全新設計の軽量かつコンパクトな60度6.5リッターV12自然吸気エンジンをミドに搭載。トランスミッションはISRと呼ばれる2ペダルシングルクラッチシステムのみで7段変速。これに軽量かつ精密な制御のハルデックスⅣタイプ電子制御式4WDシステムを組み合わせていました。
クーペの発表から一年半後の2012年末、アヴェンタドールにはロードスターモデルが追加されます。ルーフには、取り外し可能な二枚のカーボンパネルが備わっており、1枚6kgのパネルを自分で取り外して、フロントブートに重ねて収めるという極めて原始的な手法を採用した理由は、何より重量増で性能を劣化させることを嫌ったからでした。クーペより低く見えることと、エンジンフードまわりがデザイン上の違いとなっています。クーペ比で50キロの重量増は、700馬力のスーパーカーにとってほとんど誤差のようなものでしょう。
ランボルギーニはその後、限定車のアニヴェルサリオ、SVをリリース。マイナーチェンジでアヴェンタドールSクーペ&ロードスターへと進化をはたすと、再び限定車SVJを発表しました。
アヴェンタドール後継モデルは、V12+電気モーターのハイブリッドモデルになると発表されています。ピュア自然吸気の12気筒エンジンをミドに積んだ最後のランボルギーニとして、アヴェンタドール人気は今後も衰えることはないと思われます。
西川淳の、この個体ここに注目! |
非常にレアなカラー、ヴィオラ30thにペイントされたフルノーマルのアヴェンタドール・ロードスターです。
取材に訪れた際、どこかで見たことのある個体だな、と思って車体番号を見てみれば……なんと6000号車。2011年に生産が始まったアヴェンタドールの、ちょうど製造6000台目の個体ということで、2017年にプレスリリースで全世界に配信された、ある意味有名な個体でした(証拠写真もあります。別途ご覧ください)。当時のプレスリリースも探して読んでみましたが、6000号車は2016年12月にラインオフしたということ。日本での初年度登録は2017年5月です。
この紫色はランボルギーニの30周年を記念して造られたディアブロSE30のイメージカラーを現代風に再現したものです。最近ではSVJのアドペルソナムにもヴィオラ30thパジフィエという同様のカラーが用意されていました。
それにしても、奇遇です。記念すべき“キリ番”の個体が日本にあって、しかもCARZYに出品されるだなんて!開発段階から追いかけてきた、個人的にも思い入れのある車種だけに、こうした特別な個体に出会うと痺れます(笑)。
走行距離わずかに4500キロという、フルノーマルの極上個体。色は派手ですが、インテリアはブラック×ホワイト(かシルバー)とごくシンプルで、内外装ともにカーボンパーツもあえて装着していない点など、なかなかツウな仕立てだと思います。
フロントセクションにはきっちりとフィルムが貼られていました。特に目立つキズなどはなく、ほとんど新車気分でドライブできることでしょう!
フルノーマル、希少カラーの前期型ロードスター。長く大事に乗るなら、もってこいの一台だと思います。
年式 | 2017年 |
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初年度 | 2017年5月 |
排気量 | 6,498cc |
走行距離 | 4,475km |
ミッション | 7ISR |
ハンドル | 左 |
カラー | パープル |
シャーシーNo | ZHWER1ZD1HLA06000 |
エンジンNo | |
車検 | 2020年5月 |
出品地域 | 三重県 |
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